展覧会と本と韓国ドラマと時々K-POPかな・・・。

by 梅子

小村雪岱の世界

f0149664_12351838.jpg小村雪岱の世界 ~知られざる天才画家の美意識と感性~
清水三年坂美術館(京都)

6月26日、京都文化博物館で「竜馬伝」を観た後、三年坂まで足をのばしました。雨もやみそうだったので、ブラブラ歩くことに。ところが、これが間違いでした。近年まれにみるほどの蒸し暑さに、滝のように流れる汗。結局、雨もやまず、ランチに予定していたホテルが披露宴で貸し切りのため入れず脱力。
しかし、精根尽き果てながらも、三年坂まで上った甲斐がありました。これほどまでに良いとは思わなかったと、まず結論から書きたくなるほどだったのです。蒸し暑さも空腹も、一気に吹き飛びました。

シンプルにして最も効果的な線だけを残したような本の挿絵。女性を描く線は、その色香まで漂うよう。軒先から覗くような構図、雪の積もった街並み、かなり大胆な構図だけど静かで独特な味わい。

小村雪岱(1887-1940年)は埼玉県川越市に生まれた、大正から昭和初期の日本画家。1914年泉鏡花の「日本橋」の装丁を行い有名になります。他に舞台美術も才能を発揮します。
そんな多彩な才能を発揮した、彼の肉筆画を中心に集めた展覧会です。日本画から、有名な「おせん」などの本の挿絵、舞台美術と展示されていました。

3次元の世界を2次元に描くという永遠のジレンマでさえ、画家に対して微笑んでいるような世界観とでもいうのでしょうか。4次元の世界をも2次元に表現されているような、時間をも超越したような気すらします。そう、ずっと観ていたくなるような世界が広がっているのよね。とりわけ奇をてらったような、題材を絵にしている訳でもありません。日常の風景を切り取ったようなさりげなさの中に、平凡では終わらない魅力があります。安心して観ていられる安定感と、観ていないと気になるような不安定さという、相反するものが混在しているようです。

大げさかもしれませんが、何がこんなにも魅力的なのだろうと冷静に考えられない位の興奮がありました。私の波長にジャストミートした展覧会でした。もう、すっかり虜となり、冷静に振り返れません。このレビューも後日読むと酷い内容になっているような気がします。ご容赦のほど。
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by umekononikki | 2010-07-04 12:35 | 展覧会