展覧会と本と韓国ドラマと時々K-POPかな・・・。

by 梅子

美しき挑発 レンピッカ展

f0149664_8563038.jpg特別展 美しき挑発 レンピッカ展 本能に生きた伝説の画家
兵庫県立美術館

6月27日、昨日の京都の蒸し暑さにも負けず神戸へ。この日は薄曇りで蒸し暑かったものの、風があったので大分暑さもしのげました。それでも、阪急沿線の私は、「王子動物園」から徒歩なので20分ほどかかり、さすがに暑かった。

タマラ・ド・レンピッカ-彼女の絵は何処かで観た感じがしました。NHKの「日曜美術館」をみて、どこで観たかがわかりました。マドンナのMVです。他にもファッション雑誌でも取り上げられていたのかもしれません。あまり好きな感じの絵ではない印象でしたが、見事に裏切られました。息をのむような、煌めきのある絵です。

レンピッカ(1898-1980)は、ワルシャワの良家に生まれましたが、ロシア革命でパリに亡命します。亡命後、全く働かない夫の代わりに、画業で生計を立てようとします。独特なメタリックな画風と、自身の美貌、財界人や文化人の肖像画を描きながら画家として成功します。その後世界恐慌が世界を襲い、世間が求める絵を描けなくなったレンピッカは、次第に忘れられてゆきます。1970年代に入り、レンピッカの絵画が再認識されるのですが、それは1920~1930年代の若かりし頃の絵画。1980年、メキシコのクエルナバカでひっそりと息を引き取ります。

そんなレンピッカの展覧会ですが、やはり眼をひくのは1920~1930年代の絵です。
この展覧会のポスターにもなった「緑の服の女」は、一人娘「キゼット」がモデルと言われ、同時に自身の若かい頃を投影しているとも言われています。メタリックではあるのですがとても官能的です。白い帽子の大きなツバをつまんだ指先と、影になった目元が絶妙なバランスで、観る者の虜にします。しっかりとした肉付きの肢体に、繊細な指先のバランスも素敵。

そしてもう一つ、「修道院長」。
時代が彼女を忘れ去ろうとしていた頃に描かれた絵。批評家から「グリセリンの涙」と、酷評されたようです。しかし「修道院長」の涙で赤くなった目元は、まさに本物の涙であることを立証しています。

その後、時代に合った絵を描こうとしていくのですが上手くいかなくなるのですが、皮肉なことに晩年の寂しさが、より一層、若かりし頃の成功に強烈な光を当てているような気がしてなりませんでした。
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by umekononikki | 2010-07-07 08:56 | 展覧会