展覧会と本と韓国ドラマと時々K-POPかな・・・。

by 梅子

まっぷたつの子爵

f0149664_9285148.jpgまっぷたつの子爵
イタロ・カルヴィーノ著 河島英昭訳

メダルド子爵は、戦争で敵の砲弾をあび、まっぷたつにふっとんだ。左右べつべつに故郷にもどった子爵がまきおこす奇想天外な事件の数々。

イタリアのメルヘン。コミカルな表紙に魅かれます。
韓国ドラマ「私の名前はキム・サムスン」で、ミヒャエル・エンデの「モモ」が出てきます。それがきっかけで、大人になってから読みました。小学生の頃の読書の記憶と言えば、那須かずお著「ズッコケ・シリーズ」くらい。一般の人が、小学生時代に読んでいるだろう作品は全く知らない事に気付きました。メルヘン=子供向けというイメージを覆すのに、十分な魅力をもつ「モモ」。大人になってから読んだことが幸いし、この本を手に取るきっかけとなりました。

一時期「本当は怖いグリム童話」という本が流行りましたが、ヨーロッパにおける童話は、中世の戦争が繰り返された時期、城壁の外には蛮族がいるので城壁の外には出てはいけませんと、好奇心旺盛な子供たちを戒める役割があったと何かで耳にしたことがあります。また、中学校の夏休みの英語の宿題で訳した「シンデレラ」は、ガラスの靴を履くために姉たちは自ら足の指を切り落としたり、踵を削いだりしてたっけ。
現実はディズニーの様な夢見る世界とは程遠い、善悪が入り乱れる厳しいものです。世界は異なる考えをもつ人たちの集まりで、互いに協調し合ったり反発したり。そんな残酷さをもつ現実社会を、メルヘンの世界でユーモラスに皮肉って表現し、登場人物も多彩で魅力的。
物語は様々な側面を持っており、多くの事を考えさせられる奥深い作品でした。
[PR]
by umekononikki | 2010-12-22 09:29 |