展覧会と本と韓国ドラマと時々K-POPかな・・・。

by 梅子

オーディンの鴉

f0149664_9345719.jpgオーディンの鴉
福田和代著

国会議員の矢島誠一が、東京地検の家宅捜索前日に自殺。真相を探る特捜部特殊直告一班の湯浅と安見。情報社会の恐ろしさを描く。

スピード感があり、さっくり楽しめました。スピード感があった分、登場人物に感情移入できないし、突っ込みどころもあるのですが・・・。映画にするには奥行きが無く物足りないけど、2時間ドラマなら十分楽しめる感じの物語です。

銀行のATM、クレジットカード、メール、携帯電話、防犯カメラ。
「情報を制する者は、世界を制す。」なんて言われるようになり、武力より情報が優位に立つ現代社会。政府より、検察より、情報を制した何者かがこの世の中を動かすことができるのだというのが、この物語の世界観でしょうか。あくまでフィクションで、物語の様に簡単には情報入手できないのでしょうが、それでも、ネット通販でカード番号が盗まれるようなことは起こっています。
物語中にもありますが、全くのフィクションとは言い切れないようなことが、世界では起きているようです。便利さと、安全とのバランス。便利さを求めるばかりに、安全が追い付いていないのかもしれませんね。私が学生の頃、電話は1人1台の時代がすぐに来るよ、なんて授業で話していましたが、携帯電話の普及はその後すぐにやって来て、今や当たり前の時代。今では既に知ってしまった便利さを、手放すこともできません。
昭和の時代から見れば、平成はまさにSFと同じ世界になっているのではないでしょうか。そして技術の進歩に併せ、人類の進化も問われてきているのかもしれませんね。どんなに素晴らしい技術でも、それを活用するのは人間なのですから。
なんだか物語から離れて、多くを考えさせられるテーマでした。
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by umekononikki | 2011-01-20 09:35 |