展覧会と本と韓国ドラマと時々K-POPかな・・・。

by 梅子

命もいらず名もいらず

f0149664_9583368.jpg命もいらず名もいらず
山本兼一著

山岡鉄舟の生涯。
本の紹介によると、幕末から明治へ近代国家へと移行する動乱期に多くの事を成し遂げた、日本最後のサムライの物語です。

何のために生まれてきたのか。どう生きるのか。何をすべきか。
いつの時代も、人間として生まれてきたからには一度は、そんな哲学的な疑問を自分自身に問いかけます。多くの人は、結局堂々巡りに陥り、途中でこの問題から遠ざかります。しかし山岡鉄舟は、この問いにも愚直なまでに突き進みます。時代は、幕末から明治という激動期。とにかく最後まで突き進まなければ気が済まない努力の人である彼を、時代が放っておくはずがありません。
上巻ではまだまだ苦悩の中にいます。これが下巻になると、一気に歴史の渦に巻き込まれ、面白くなります。どちらかというと、何をなしたかより、何を考えたかに重点が置かれていたように思います。上巻で大いに悩んだ分、下巻では一つ一つ自分の物にしていきます。
それでも、海舟、泥舟、鉄舟と、大政奉還後の日本を駆け巡る様は凄いものがあります。どのような局面でも、真っ直ぐに進むことで道を切り開いていく鉄舟は、最後までタイトル通りの生き方をしていきます。命と名に加え、金もいらずなんですから。若い頃悩んだ分、信念が生まれ、行動に繋がり事を成し遂げられたのだと感じます。今の政治家たちと比べてしまいますよね。
横山大観の表紙の美しさに思わず手に取った本ですが、鉄舟という人物を知ると共に、「どう生きるか」の勉強になりました。
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by umekononikki | 2011-02-07 09:58 |