アブサン 聖なる酒の幻
2011年 03月 03日
アブサン 聖なる酒の幻
クリストフ・バタイユ著
辻邦生、堀内ゆかり訳
アブサン。そのあまりの魔性ゆえに禁止され、歴史の中に埋もれていった幻の酒。20世紀初頭の南仏プロヴァンスを舞台に、この酒を巡る人々の数奇な運命を簡潔に、甘美に描いた歴史小説。
アブサンと言えば、アルコール度が非常に高く(70%前後の物が多いらしい。)、幻覚等の向精神作用を引き起こすために禁止されたお酒。安価で多くの中毒者、犯罪者を生みだし、19世紀フランスでは多くの芸術家たちが、中毒で身を滅ぼしました。
そんな強烈なイメージの魔性のお酒「アブサン」。この物語の中では「アブサン」自体の魔性的な魅力ではなく、多くの人を虜にし、後に禁止されたという事実が持つ神秘性を、簡潔に的確に美しく表現されていたように思います。
絵本並の短い物語ながらも、尽きることのない甘美な世界が広がっていました。
クリストフ・バタイユ著
辻邦生、堀内ゆかり訳
アブサン。そのあまりの魔性ゆえに禁止され、歴史の中に埋もれていった幻の酒。20世紀初頭の南仏プロヴァンスを舞台に、この酒を巡る人々の数奇な運命を簡潔に、甘美に描いた歴史小説。
アブサンと言えば、アルコール度が非常に高く(70%前後の物が多いらしい。)、幻覚等の向精神作用を引き起こすために禁止されたお酒。安価で多くの中毒者、犯罪者を生みだし、19世紀フランスでは多くの芸術家たちが、中毒で身を滅ぼしました。
そんな強烈なイメージの魔性のお酒「アブサン」。この物語の中では「アブサン」自体の魔性的な魅力ではなく、多くの人を虜にし、後に禁止されたという事実が持つ神秘性を、簡潔に的確に美しく表現されていたように思います。
絵本並の短い物語ながらも、尽きることのない甘美な世界が広がっていました。
by umekononikki
| 2011-03-03 10:06
| 本