展覧会と本と韓国ドラマと時々K-POPかな・・・。

by 梅子

わたしは英国王に給仕した

f0149664_1051112.jpgわたしは英国王に給仕した
(池澤夏樹=個人編集 世界文学全集 第3集)
ボフミル・フラバル著
阿部賢一訳

中欧文学巨匠の奇想天外な語りが炸裂する、滑稽でシュールな大傑作。給仕人から百万長者に出世した主人公の波瀾の人生を、ナチス占領から共産主義へと移行するチェコを舞台に描く。映画「英国給仕人に乾杯」の原作。

貧しくても豊かになっても、社会が変わっても、嬉しいことや悲しい事が起こっても、自分の思うように生きることはとても難しいことなんだけど、主人公は軽々と渡って行く軽快さが良かったです。本来なら塞ぎ込むような悲劇も、諸手を挙げて飛び上がるような幸せも、いずれも永遠ではなく常に世の中は回っているのだと悟っているかのようです。そして悲劇と喜劇が混ざり合いながら、運命に翻弄されているようで、運命さえも飲み込んでしまうかのような人生の転がり具合。あまりにもコロコロ転がるので、どこにたどり着くか心配でしたが、なかなかいい所に到着できたのではないでしょうか。何より自身が満足できたようですし。(私も満足できたし♪)
数多くのエピソードはどれも印象的で秀逸で、実のところこの物語には大きな意味があるような無いような、ユーモアと複雑さの絡み合わせ具合の絶妙さ。いやー、面白かった。
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by umekononikki | 2011-04-04 10:51 |