展覧会と本と韓国ドラマと時々K-POPかな・・・。

by 梅子

パイの物語

f0149664_1247105.jpgパイの物語
ヤン・マーテル著
唐沢則幸訳

1977年7月2日。インドのマドラスからカナダのモントリオールへと出航した日本の貨物船ツシマ丸は太平洋上で嵐に巻き込まれ、あえなく沈没した。たった一艘しかない救命ボートに乗り助かったのは、動物たちをつれカナダへ移住する途中だったインドの動物園経営者の息子パイ・パテル16歳。ほかには後足を骨折したシマウマ、オラウータン、ハイエナ、そしてこの世で最も美しく危険な獣ベンガルトラのリチャード・パーカーが一緒だった。広大な海洋にぽつりと浮かぶ命の舟。残されたのはわずかな非常食と水。こうして1人と4頭の凄絶なサバイバル漂流が始まった…。生き残るのは誰か?そして待つ衝撃のラストシーン!!文学史上類を見ない出色の冒険小説。2002年度ブッカー賞受賞作。

素晴らしい!オバサンですが少年の気持ちで読み進め、頁をめくる手が止まりませんでした。
文字も大きく、厚みもそれほどでもないのですが、紙が薄く、見た目以上にボリュームのある内容です。主人公パイと一緒に、サバイバルに出発する気分で読み始めました。しかし冒頭は延々と宗教の話。いつ船は沈没するんだぁ~!と、もやもやしていると、いきなり船が沈没します。ここからは一気に読んじゃいました。一人と4頭が漂流すると本当にこんな感じかもと思わせる(そりゃ、実際にどうなるかは神のみぞ知るでしょう。)、その緊張感。自然の前に、一人の人間はまさに「点」でしかないのですよね。容赦なく、次から次へと迫る危機。知恵と勇気と忍耐で切り抜けるパイを、応援しながら読み進めました。
そしてラスト!「お見事!」としか言いようがないですね。とても楽しめた物語でした。満足です。
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by umekononikki | 2011-09-12 12:47 |