展覧会と本と韓国ドラマと時々K-POPかな・・・。

by 梅子

週末

f0149664_912295.jpg週末
ベルンハルト・シュリンク著
松永美穂訳

かつて赤軍派テロを首謀した男が、恩赦を受けて20年ぶりに出所した。姉は郊外の邸宅を準備し、旧友たちを呼び寄せる。密告者は誰だったのかと訝る元テロリスト。遠い日の失恋に思いをめぐらすジャーナリスト。9.11テロについて考え続ける英語教師。旧友たちの和解を願う女性牧師。そして、邸宅に現れた謎の若者。やがて苦い真実が明らかになり、未来への祈りが静かに湧き上がる―。『朗読者』の著者による「もう一つの戦争」の物語。

元テロリストが刑務所から出所してからの、週末の3日間を描いた物語。この3日間の間に、元テロリストのもとに集まった人々の人生が詰まっている、濃厚な時間が素晴らしい。時間は心の傷を癒すと同時に、人々の間に深い溝を刻むもの。様々な異なる価値観を持つ人々の間に、居心地の悪さを拭えないまま終わってしまう週末。そこまでは良かったです。しかし、それぞれの正義や、それぞれの主義が交わることなく、煙に巻かれたような終わり方だったように思うんだけどなぁ。時間の濃厚さに対して、どこか焦点の合わないラストが勿体ない感じがしました。分解するでもなく、協調するでもなく、学校の同窓会でももう少し有意義な終わり方をするんじゃなかろうか・・・。元テロリストって要素や「9.11」が、無理やり過ぎだったのかもね。
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by umekononikki | 2011-09-13 09:01 |