展覧会と本と韓国ドラマと時々K-POPかな・・・。

by 梅子

初夜

f0149664_8553830.jpg初夜
イアン・マキューマン著
村松潔訳

歴史学者を目指すエドワードと若きバイオリニストのフローレンスは、結婚式をつつがなく終え、風光明媚なチェジル・ビーチ沿いのホテルにチェックインする。初夜の興奮と歓喜。そしてこみ上げる不安―。二人の運命を決定的に変えた一夜の一部始終を、細密画のような鮮明さで描き出す、優美で残酷な、異色の恋愛小説。

「初夜」。儀式的な響きのある言葉です。生まれ育った環境や価値観の異なった男女が結婚し、初夜を迎えます。その初夜のベッドの上で、二人の過去を振り返りながら、儀式は進行するのですが・・・。
夜の秘め事を覗き見るような悪趣味な事と思われそうですが、そこは「贖罪」のマキューマン、美しい物語に仕上げています。そして、若さゆえと片付けてしまうには、なんとも苦い結末でした。「初夜」という短時間の出来ごとに焦点をあてながらも、過去から未来までが絶妙に差し込まれています。「愛」だけではままならない事もありますが、こればかりはどうなのでしょうね。やはり「若さゆえ」に尽きるのでしょうか?本当に二人は愛しあっていたのでしょうか?売り言葉に買い言葉。取り返しのつかない選択。全てが一瞬で決まってしまった切なさ。ラストは一気に読まされました。面白かったです。
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by umekononikki | 2011-10-18 08:55 |