展覧会と本と韓国ドラマと時々K-POPかな・・・。

by 梅子

Y氏の終わり

Y氏の終わり
スカーレット・トマス著
田中一江訳

f0149664_1255580.jpg偶然はいった古書店で大学院生アリエルがめぐりあったのは、ずっと探していた『Y氏の終わり』という一冊の本。それは、主人公のY氏が人の心のなかでくりひろげる冒険を描いた、呪われているとされる伝説の小説だった。しかし、本を狙う男たちに追われ、旅に出ることに―。ミステリの興奮、SFの思索、ファンタジイの想像力―イギリスの新鋭作家によるジャンルを越えた話題作、待望の邦訳。

楽しめました。こういったテーマの物語の結末は、ある程度決まっているものですが、私的には納得のいくものでした。多くのウンチクに、SFともファンタジィとも分類しきれない世界で、主人公アリエルが繰り広げる冒険。空想の世界に、この世界は空想ではないというウンチクが加わります。正直、このウンチクが曲者で、私には理解できませんでした。でもそんなことは問題にならず、具象化出来ない「思考」や「想い」、「時間の流れ」「世界の果て」から「ミクロ以下の世界」までを、具象化したらこんな感じになるのかしらといったところ。考える暇を与えず次から次へと物語は展開し、止まることなく核心へ突き進んでいきます。そのスピードに乗っていると、気が付けばラストシーン。新しい感覚を楽しむことのできる物語だなと思いました。
[PR]
by umekononikki | 2011-10-24 12:55 |