展覧会と本と韓国ドラマと時々K-POPかな・・・。

by 梅子

ポルトガリヤの皇帝さん

f0149664_1733012.jpgポルトガリヤの皇帝さん
ラーゲルレーヴ著
イシガオサム訳

スエーデンの片田舎。貧しい農夫ヤンは、ある日突然、一人娘のグッラを出稼ぎに出さねばならなくなってしまう。いつまでたっても帰って来ないグッラ……。最愛の娘の帰郷をひたすら待ち続けるヤンの心は、いつしか女王様の帰還を待ちわびるポルトガリヤの皇帝になり変っていった。ラーゲルレーヴがおくる父と子の愛の物語。

心の底から全てを絞り出すかのように娘を愛すヤン。そんな父親の愛情に気付かない娘グッラ。そのすれ違いが切ない、おとぎ話の様な物語でした。ヤンにとって娘が生まれた事が、本当に幸福だったのでしょうか?娘がヤンの元にすぐに戻っていれば、すれ違いは起きなかったのでしょうか?親子から子への「無償の愛」と言うには違和感がある「愛」を、自身が想い過ぎてその気持ちを収拾できなくなります。様々な「愛」のカタチが物語で表現されていますが、この「愛」は「愛」を通り越してもはや「愛」ではなくなった「愛」のようにも感じます。悲劇を滑稽に表現するには、あまりにも悲しい展開でした。
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by umekononikki | 2011-11-14 17:03 |