展覧会と本と韓国ドラマと時々K-POPかな・・・。

by 梅子

ブエノスアイレス食堂

f0149664_11311418.jpgブエノスアイレス食堂
カルロス・バルマセーダ著
柳原孝敦訳

故郷喪失者のイタリア人移民の苦難の歴史と、アルゼンチン軍事政権下の悲劇が交錯し、双子の料理人が残した『指南書』の驚嘆の運命、多彩な絶品料理、猟奇的事件を濃密に物語る。「アルゼンチン・ノワール」の旗手による異色作。

衝撃の冒頭に持っていかれ、瞬く間に読んでしまいました。食事は生命の維持には欠かせない事ですが、人間にとってはそれ以上の意味があり、至福の時間を感じさせてくれます。しかし、「ブエノスアイレス食堂」にまつわる人々の物語は、食事の喜びとは反対に悲劇が付きまといます。食事という幸福はひと時にすぎず、再び空腹が訪れ、食事という幸福を求める刹那的なもの。生きている間、常に求め続けなければならないという要素が、どこか悲劇的に感じますよね。ついには究極の料理を求め、禁断の領域にまで足を踏み入れてしまいます。 誰しも「母の味」が究極の料理なのかもね。面白かったです。
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by umekononikki | 2011-12-09 11:31 |