展覧会と本と韓国ドラマと時々K-POPかな・・・。

by 梅子

キャンバス

f0149664_2022833.jpgキャンバス
サンティアゴ・パハーレス著
木村榮一訳

前代未聞の高額で落札された1枚の名画。しかしその除幕式で絵が披露された瞬間、作者である老画家の表情が一変する。数日後、老画家が息子に明かしたのは驚愕の事実だった……すべての読者の魂を揺さぶる、天成の物語作家の長編小説。

画家の最高傑作をめぐる物語と、天才画家と息子の物語。この二つの物語の絶妙な絡まり具合が、なんとも良かったです。さっくり読めるボリュームのなのに、こんなドラマが詰まっているなんて。母と娘の関係はどうも互いの嫉妬に絡まりあいどろどろする印象があるのに対し、逆に父と息子の嫉妬は反発しあうものなのでしょうか。その一言で誤解を生み、その一言で全てを理解する。不可解な父の行動は、天才ゆえの頑固さによるものか、はたまた別の意味があるのか。様々な憶測をめぐらしている間もなく、あっという間にラストまで読みきってしまいました。面白かったです。
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by umekononikki | 2012-01-16 20:02 |