展覧会と本と韓国ドラマと時々K-POPかな・・・。

by 梅子

オリーブ・キタリッジの生活

f0149664_1938338.jpgオリーブ・キタリッジの生活
エリザベス・ストラウト著
小川高義訳

アメリカ北東部の小さな港町クロズビー。一見静かな町の暮らしだが、そこに生きる人々の心では、まれに嵐も吹き荒れて、生々しい傷跡を残す―。穏やかな中年男性が、息苦しい家庭からの救いを若い女性店員に見いだす「薬局」。自殺を考える青年と恩師との思いがけない再会を描いた「上げ潮」。過去を振り切れない女性がある決断をする「ピアノ弾き」。13篇すべてに姿を見せる傍若無人な数学教師オリーヴ・キタリッジは、ときには激しく、ときにはささやかに、周囲を揺りうごかしていく。ピュリッツァー賞を受賞した珠玉の連作短篇集。


オリーブ・キタリッジ。彼女に近づいてみたり、離れて眺めてみたりしているうちに、いつの間にか彼女のペースにのせられていました。人はいろいろな一面を持っているとは言いますが、教師としての一面や、子供から見た一面、ご近所さんに見せる一面などなど、こうも上手く表現できるとは。いやはや面白かったです。誰しも反発しながらも共感しあい、自分の経験が正しいと相手に強要したり、妥協したりするものですよね。思えば世の中理不尽なことばかりと、ため息が出ます。それでも彼女の物語の最後の思いに大いに救われ、すかっりオリーブに魅せられてしまいました。
しかし、身近に、こういう性格のオバサン(おばあさんですかね。)いますよね。現実にもいそうな感じの彼女が、老いるという変化を切なくも暖かく感じさせてくれるのですからたまりません。いやー、身にしみる物語でした。
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by umekononikki | 2012-05-25 19:38 |