展覧会と本と韓国ドラマと時々K-POPかな・・・。

by 梅子

メモリー・ウォール

f0149664_15242726.jpgメモリー・ウォール
アンソニー ドーア 著
岩本 正恵 訳

老女の部屋の壁に並ぶ、無数のカートリッジ。その一つ一つに彼女の大切な記憶が封じ込められていた―。「記憶」をめぐる6つの物語。英米で絶賛される若手作家による、静謐で雄大な最新短篇集。O・ヘンリー賞受賞作「一一三号村」およびプッシュカート賞受賞作「ネムナス川」を収録。

どの物語も良かったのですが、あえて好みを選ぶとするなら「メモリー・ウォール」と「一一三号村」かな。生きていることは、すなわち記憶を積み重ねていくこと。その着眼点が素晴らしい!息をすることと同様、好む好まなざるに関わらず記憶は蓄積されていくことに気づかされます。時間は過ぎ去り形をなくしていきますが、記憶は逆に頭の中に形を残します。記憶という形にできない時間の積み重ねが、神秘的な行為のように感じます。ああ、ため息が出るくらい素晴らしい短編集でした。
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by umekononikki | 2012-06-22 15:24 |