展覧会と本と韓国ドラマと時々K-POPかな・・・。

by 梅子

時のかさなり

f0149664_19434892.jpg時のかさなり
ナンシー ヒューストン 著
横川 晶子 訳

2004年のカリフォルニア、豊かな家庭で甘やかされながら育つソル。1982年、レバノン戦争ただ中のハイファに移り住み、アラブ人の美少女との初恋に苦悩するランダル。1962年のトロントが祖父母に育てられ、自由奔放で輝くばかりの魅力に溢れる母に憧れる多感なセイディ。1944~45年ナチス統制下のミュンヘンで、歌を愛し、実の兄亡きあと一家に引き取られた“新しい兄”と運命の出会いを果たすクリスティーナ―。世代ごとに、六歳の少年少女の曇りない眼を通して語られる、ある一族の六十年。血の絆をたどり、絡まりあう過去をときほぐしたとき明かされた真実は…魂を揺さぶってやまない傑作長篇。フランス・フェミナ賞、Prix France T´el´evision賞受賞。


4世代にわたる、ある家族の物語。過去に遡るにつれ、様々な事情が見え隠れするところが面白かったです。しかも残酷な歴史的背景に翻弄されつつも、物語の主人公が常に一族の6歳のころの視点で描かれ美しい!パズルのピースがぴったりはまるような快感もあり、物語自体は悲劇であるにもかかわらず、読後感は悪くありません。
しかし4世代にもわたると、こうもミステリアスな歴史が生まれるのでしょうか?自身に当てはめてみると、確かに祖父母の時代までは両親から聞いているので何とか遡れそう。しかしそれ以前となると全く・・・。それでも少なくとも祖父母の代まで遡れば戦争の歴史は経験しているわけですし、取材してみれば何か面白い話が出てくるかもしれませんね。
そうそう、物語の感想に戻ります。最後まで読むと、確認もかねて読み直したくなります。運命の輪がクルクル回るように、物語もクルクル回っているように感じました。
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by umekononikki | 2012-08-06 19:43 |