展覧会と本と韓国ドラマと時々K-POPかな・・・。

by 梅子

ポーツマスの旗・破船

f0149664_038322.jpgポーツマスの旗・破船
吉村昭自選作品集 第7巻

吉村 昭 著

ポーツマス日露講和会議と悲劇と外相小村寿太郎。江戸期の僻村の異様な習俗が招く海辺の悲劇。歴史に取材した二長篇。

「ポーツマスの旗」は、日露戦争の華やかな勝利に沸く裏側で、小村寿太郎のポーツマス日露講和会議でのやり取りを中心に描いた物語。外交の難しさと、小村寿太郎という人物の器の大きさを感じました。外交は戦争と同じとはよく言いますが、まさにその通りなんですね。スパイに本国日本とのやり取り、交渉術や情報収集に分析と、複雑に絡み合ったロープの中から、今引っ張るべき1本を見つけ出すような作業。非常に興味深く読みました。昨年までNHKでドラマになった「坂の上の雲」の後日譚と思い読み始めたのですが、非常に緊迫感に溢れ読み応えがありまた。

「破船」は、貧しい漁村のお船様と呼ばれる習俗が、村に悲劇を招きます。貧しさゆえに人を殺し、病から村を家族を守るために死を選ぶ。人間の二面性がこれほどまでに極端に、しかも同じ人物たちとして破綻無く描かれるとは!人間の持つ矛盾の闇に、フィクションですが圧倒されました。


さて、いよいよお盆休みですね。私も甥っ子たちの遊び相手をしなければならないので、しばらくお休みしま~す。
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by umekononikki | 2012-08-10 00:38 |