展覧会と本と韓国ドラマと時々K-POPかな・・・。

by 梅子

金沢・酒宴

f0149664_1638389.jpg金沢・酒宴
吉田健一 著

金沢の町の路次にさりげなく家を構えて心赴くままに滞在する、内山という中年の男。名酒に酔い、九谷焼を見、程よい会話の興趣に、精神自由自在となる“至福の時間”の体験を深まりゆく独特の文体で描出した名篇『金沢』。灘の利き酒の名人に誘われて出た酒宴の人々の姿が、四十石、七十石入り大酒タンクに変わる自由奔放なる想像力溢れる傑作『酒宴』を併録。

気持ちよくお酒に酔った気分。こんな気分の酔いなら、醒めずにずっと酔わされていたいかも。絶品のお酒を味わわせていただきました。
終始幻想の世界なんだから、舞台は金沢じゃなくてもいいんじゃないとも思っちゃいますが、やはり金沢に行けばそんな雰囲気も無きにしも非ず。子供のころ味わった金沢が、この物語の世界にあるように感じました。子供だからお酒には酔ってはいませんが、全てがうつつの様には思えない不思議な雰囲気がありました。雪国の空気。細い路地が多く、道に迷ったかと思うと犀川の流れにたどり着く。そんな不思議の世界だった金沢。登場人物たちの会話は時間も場所も飛び越えつつ、観光名所の登場は僅かながら、九谷焼にお料理が、時々ここは金沢だと思い出させてくれます。心地よい幻の世界にいつまでも浸って痛くなりました。今度、金沢へ行ったら日本酒でも飲んでみようっと♪
そして「酒宴」も、そのタイトル通り気持ちよく酔わされた気分。
どちらも秀逸で、これまで著者を知らなかった自分の無知さを反省しました。
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by umekononikki | 2012-09-16 16:38 |