展覧会と本と韓国ドラマと時々K-POPかな・・・。

by 梅子

ドナウ ある川の伝記

f0149664_18545871.jpgドナウ
ある川の伝記

クラウディオ・マグリス著
池内紀訳

「黒い森」の滴りから悠々たる大河となって黒海に注ぐドナウ川。流域の万象を書きとめた好古家、東方へ嫁いだ娘たち、金の羊毛を求めて出帆した英雄など、川にまつわる口承、伝説、歴史を繙きながら、幾世紀にも及ぶ人々の姿を見つめてきた水流をたどる。

大河の淵に立てば、この川はどんな歴史と人々を見てきたのだろうと、誰もが一度は考えることを形にしてみたらこうなりましたって感じでしょうか。ドナウという大河なだけにその量は膨大で幾重にも重なった層に、私のような薄っぺらい知識しか持ち合わせていないと、すっかり流れに飲み込まれてしまいました。とにかく次から次へと人名が出てくる出てくる!薄っぺらい知識ながらも知っている人物だとほっとし、知らない人物でも興味深く読まされるのですから、心配無用。ちょっとした町のネタ的な物語から、歴史の1ページになりうる物語まで、川の流れのように留まることなく、形をとどめる事もない物語の数々が、刹那的な時間の流れと重なり、自然と人間の対比のようにも感じ面白かったです。
そしてもう一つの楽しみが、表紙から裏表紙にかけてのイラスト!物語の内容とリンクしていて、眺めていると楽しい!読みながら、イラストを見ながら楽しんだ1冊でした。
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by umekononikki | 2012-10-07 18:55 |