展覧会と本と韓国ドラマと時々K-POPかな・・・。

by 梅子

マルティン・ルター 

f0149664_22323611.jpgマルティン・ルター
ことばに生きた改革者

徳善義和著

ことばの真理を追い求め、聖書を読んで読みぬく。ひとりの若き修道士の飽くなき探究心が、キリスト教の世界を根底から変え、新しい時代の幕をひらいた。マルティン・ルター。宗教改革者。聖書のことばをひたむきに見つめ、ヨーロッパに中世と近代とを画する歴史の転機をもたらした生涯を描く。

興味深く読みました。宗教色は薄く、ルターとことばを軸にその思想がよく理解できました。そもそも「聖書」なるものが、言葉で書かれたものであるかぎり、その言葉が理解できないと内容を理解することができないという、きわめて単純なのですが非常に根本的で重要であるということに気付かされました。ルターの思想は宗教だけに留まらず、歴史的にも重要な位置にあることも気付かされ、「宗教改革」とはいうものの、まさに時代を画する一線を引いた人なのですね。
また、そんな歴史的な大きな視点からではなく、もっと身近な視点にも目を向けさせられました。昨今の政治家や官僚たちの、国民を煙に巻くような発言や、どのようにも解釈できる言い回し。一方、上手く伝えられない事柄が、ある一言で明確に伝わる重要な言葉もあります。まさに言葉は使いようなのだなと感じます。そういった視点からも、著者のあとがきにある「ことばの回復」については、多くを考えさせられます。良書ですね。
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by umekononikki | 2012-10-21 22:32 |