展覧会と本と韓国ドラマと時々K-POPかな・・・。

by 梅子

共食い

f0149664_19282061.jpg共食い
田中慎弥著

女を殴る父と、同じ目をした、俺。
川辺の町で暮らす17歳の少年。セックスの時に暴力を振るうという父親の習性を受け継いでいることを自覚し、懼れ、おののく…。逃げ場のない、濃密な血と性の物語。第146回芥川賞受賞作。


芥川賞受賞時のあの過激なコメントとは裏腹に、非常に心優しい方なのではないかと感じました。表題作は、苦悩する主人公に「大丈夫だよ。」と声を掛けているような印象が残りました。「芥川賞受賞」が、良くも悪くも作用した作品かな。世間の評判は賛否両論ありますが、私の耳にはイマイチな評価が多く、これは自分で読んで確かめてみようかと思い読んでみました。芥川賞受賞や、授賞式のエキセントリックな発言で、物語に対する先入観ができてしまい、その先入観がなく読んでいれば好みの部類に入る作品になったかもしれません。もっと刺激的な内容を想像しちゃったもんね。実際は薄汚い印象の舞台の割りに、以外にもストレートに優しさを伝える物語だったので肩透かしを食らった感じがしたんですもの。「第三紀層の魚」も暖かい作品で、先入観なしに出会いたかった1冊。
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by umekononikki | 2012-11-20 19:27 |