展覧会と本と韓国ドラマと時々K-POPかな・・・。

by 梅子

楽園のカンヴァス

f0149664_13524913.jpg楽園のカンヴァス
原田マハ著

ニューヨーク近代美術館の学芸員ティム・ブラウンは、スイスの大邸宅でありえない絵を目にしていた。MoMAが所蔵する、素朴派の巨匠アンリ・ルソーの大作『夢』。その名作とほぼ同じ構図、同じタッチの作が目の前にある。持ち主の大富豪は、真贋を正しく判定した者に作品を譲ると宣言、ヒントとして謎の古書を手渡した。好敵手は日本人研究者の早川織絵。リミットは七日間―。ピカソとルソー。二人の天才画家が生涯抱えた秘密が、いま、明かされる。

アンリ・ルソーの知名度は、この物語の中にあるように低いのでしょうね。個人的にはそのインパクトに、教科書か何かで見て以来、脳裏から離れなかったんですけどねぇ~。そんなルソーの作品だけでなく、ルソー自身も登場し、知的で緊張感が途切れることなく、とても楽しみながら読みました。ピカソや当時の芸術家たちがちょこちょこ顔を出すのも、この物語の魅力ですね。一方、現代においてルソーに翻弄されるティム・ブラウン。あのMoMAの学芸員かと思うくらい頼りなげで、決断は大胆という、なんとも人間くさい人物。頭脳明晰な織絵は、外国人方見た東洋人ってこんな感じに見えるのかしらと思われるほどサイボーグチック。この二人の対比が楽しいのよね。他にも一癖も二癖もある人物が、この長くはない物語に次々登場し、物語を盛り上げてくれます。もし本当にこんな作品があったらどうしようと、思わず想像するだけでわくわくするテーマも秀逸!楽しめました。
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by umekononikki | 2012-12-05 13:53 |