展覧会と本と韓国ドラマと時々K-POPかな・・・。

by 梅子

双鳥の尸解

f0149664_10543417.jpg双鳥の尸解
志賀姫物語
泉竹史著

破戒の苦悩を脱し法の王たらん―魑魅魍魎が暗躍する平安京にもたらされた密教の颯爽たる風と息を顰めて相伝されてきた道教を融合せんとした青年僧智泉と志賀姫の流離譚。第12回歴史浪漫文学賞創作部門優秀賞受賞。

う~ん、上記の紹介からイメージした物語とは違った感じがするんだけどなぁ。と言うわけで、よくある感じの紹介にしてみると。

814年。滝蔵寺の本堂で智泉という青年僧が倒れているのが見つかる。空海門での兄弟子・泰範が亡骸と対面するが、息絶えて尚ぬくもりを感じる遺体。そこから泰範が、過去を回想するように物語が始まる。

って感じでいかがでしょう?
そうなるとこの物語、ミステリーとしては物足りないのよねぇ。かといって、宗教的要素も薄いように思うし・・・。純愛物語?案外、これがしっくりくるかも知れません。泰範、智泉共に魅力的な人物像に引き込まれ、闇の世界が存在する平安京の雰囲気は堪能できました。欲を言えば、もう少し宗教的な解説をちりばめて欲しかったかな。空海や最澄あたりのことは知っていても、「道教」がいきなり出てくると、宗教に疎い私は突然物語が直角に方向転換したかのような印象でした。それでも闇はどこまで行っても闇なんだと、闇に飲み込まれた読後感はよかったです。
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by umekononikki | 2013-01-14 10:56 |