展覧会と本と韓国ドラマと時々K-POPかな・・・。

by 梅子

風の影

f0149664_2151639.jpg風の影
カルロス・ルイス・サフォン著
木村裕美訳

1945年のバルセロナ。霧深い夏の朝、ダニエル少年は父親に連れて行かれた「忘れられた本の墓場」で出遭った『風の影』に深く感動する。謎の作家フリアン・カラックスの隠された過去の探求は、内戦に傷ついた都市の記憶を甦らせるとともに、愛と憎悪に満ちた物語の中で少年の精神を成長させる…。17言語、37カ国で翻訳出版され、世界中の読者から熱い支持を得ている本格的歴史、恋愛、冒険ミステリー。

図書館で通勤に読もうとうっかり手に取り、夢中になりすぎて乗り過ごしそうになりました。とても楽しめた物語。謎めいた本の墓場に、いわくつきの本、そしていかにも悪者~って容姿の人物が登場し、恋愛、冒険、少年の成長物語ときて、夢中にならないわけが無い。
バルセロナが舞台になると、こんなにも濃い成長物語になるものかと、物語の世界に魅了されました。とにかく多くの人の思いが、複雑に重層的に交錯し圧倒されました。もっとも、顔の無い人物の正体は、途中で誰だか気がつきましたが、それでもまだまだ謎はつきません。ダニエルと父親、フリアン・カラックスの人生、そして未来へ続く人生と、様々にリンクし、救いようの無い物語が、徐々に希望を感じれる物語に変化していくようでした。
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# by umekononikki | 2013-03-04 21:51 |

姫路城とレーピン展

姫路城とレーピン展

2013年3月2日(土)、昨日までの暖かさとは打って変わって、小雪がちらつく中、姫路まで足を延ばし、姫路城と姫路市立美術館へ行ってきました。
尼崎から約1時間で姫路駅に到着。まずは修理中の姫路城へ。姫路城大天守修理見学施設「天空の白鷺」へは、無駄足にならないよう事前に予約して行ったのですが、お天気もイマイチ、季節的にもよろしくないせいか人もまばら。余裕で施設内に入ることができました。混雑時には予約がないと入れないようでしたので、皆さんお出かけの際はご確認ください。姫路城見学に¥400、「天空の白鷺」入館に¥200でした。さて「天空の白鷺」ですが、建物的には8が階建て。1階と8~7階が見学できるようになっています。エレベーターで8階まで上がると、天守閣の屋根が間近に見ることができます。お城は足場が組んであり下が見えず、更にお城を覆うように壁があり、お城だけを見ていると到底ここが8回の高さに相当するとは思えません。しかし振り返れば姫路市内を一望できるようになっており、改めてお城の高さを実感しました。それにしても工事が終われば、天守の屋根もこれほど間近で見れなくなると思うと感慨深いものがありました。そして階段で7階へ。7階では親切な係りのおじさんが、姫路城西の丸の説明をしてくれました。これが非常に興味深く面白かった。ありがとう、おじさん!そんな「天空の白鷺」も、平成26年1月15日で閉館。残すは1年弱。興味のある方はお早めに。
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姫路城を後に、姫路城横の姫路市立美術館へ、国立トレチャコフ美術館所蔵レーピン展を観にいきました。イリヤ・レーピン(1844-1930)は、19世紀から20世紀にかけてロシア激動の時代に活躍した画家。印象的だったのはチラシにもポスターにもなった、「休息-妻ヴェーラ・レーピナの肖像」と「皇女ソフィア」。卓越したデッサン力に支えられた作品は、観ていて安定的。繊細であくの無い表現は、いつまでも観ていたくなるような心地よさ。これは姫路まで来てよかった。それにしても初めて来た姫路市立美術館。なんて素敵な外観なのでしょう。しばし外観も眺めてしまいました。
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最後に姫路駅でお土産に、杵屋の『書写 千年杉』を買って帰りました。伊勢屋の玉椿と迷いましたが、先日、岡山の大手饅頭を沢山頂いたので、洋菓子にしました。
充実の1日でした。
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# by umekononikki | 2013-03-02 23:20 | 展覧会

オー!マイレディー

f0149664_22303054.jpgオー!マイレディー
2010年 16話
出演:チェリム、チェ・シウォン、イ・ヒョヌ、パク・ハンビョル、ユ・テウン 他

スーパーアイドルのソン・ミヌとバツイチのおばさんユン・ゲファが恋に落ちる物語。って、どう考えたって無理がありすぎ~って思ったので、どこをどうしてこの二人をくっつけたのか見てみたかったのよね。チェ・シウォンも見たかったことだし、チェリムも嫌いじゃないし、16話と短めで暇つぶし程度の気分で見始めました。まぁ、さっくり観れて楽しめました。何よりソン・ミヌの娘イェウンが可愛い。これに尽きます。心に傷を負い、言葉を発することができないのですが、主役の二人より、彼女の方を応援してしまいました。そう、肝心の二人ですが、やっぱりくっつくには無理があるような気が・・・。無理があるというより、後半駆け足でまとめすぎたのでしょうか?二人と二人の子供たちの新婚生活も少し見たかったし、ラブラブなシーンすら無かったので残念。主人公二人の恋愛より、ぐっと現実的だったのがミュージカル会社の社長夫婦かな。う~ん、でもよその男と浮気した妻を、男性として本当に許せるのかが疑問が残るなぁ。二人の関係修復には、離れて過ごす時間が必要って、それも同意できないしね。
まぁ、イェウンが可愛いから、共感できなくても全て許せるドラマでした。
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# by umekononikki | 2013-02-27 22:31 | 韓国ドラマ

蜘蛛女のキス

f0149664_22373476.jpg蜘蛛女のキス
マヌエル・プレイグ著
野谷文昭訳

ブエノスアイレスの刑務所の監房で同室になった二人、同性愛者のモリーナと革命家バレンティンは映画のストーリーについて語りあうことで夜を過ごしていた。主義主張あらゆる面で正反対の二人だったが、やがてお互いを理解しあい、それぞれが内に秘めていた孤独を分かちあうようになる。両者の心は急速に近づくが―。モリーナの言葉が読む者を濃密な空気に満ちた世界へ誘う。

前半は、会話の洪水。とにかくモリーナが、映画のストーリーを語る、語る。しかも「おねぇ言葉」で。次から次へと映画の話が続き、すっかり何を読んでいるのか忘れるくらい、モリーナの語りに魅了されてしまいました。後半にようやく舞台が刑務所で、モリーナは同性愛者であることを思い出さされます。監房という極限られた空間で展開される、非常に濃密なドラマに夢中にさせられました。う~ん、このラスト、嫌いじゃないのよね~。面白かったです。
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# by umekononikki | 2013-02-22 22:37 |

火山のふもとで

f0149664_215321100.jpg火山のふもとで
松家仁之 著

「夏の家」では、先生がいちばんの早起きだった。―物語は、1982年、およそ10年ぶりに噴火した浅間山のふもとの山荘で始まる。「ぼく」が入所した村井設計事務所は、夏になると、軽井沢の別荘地に事務所機能を移転するのが慣わしだった。所長は、大戦前のアメリカでフランク・ロイド・ライトに師事し、時代に左右されない質実でうつくしい建物を生みだしてきた寡黙な老建築家。秋に控えた「国立現代図書館」設計コンペに向けて、所員たちの仕事は佳境を迎え、その一方、先生の姪と「ぼく」とのひそやかな恋が、ただいちどの夏に刻まれてゆく―。小説を読むよろこびがひとつひとつのディテールに満ちあふれた、類まれなデビュー長篇。

いや~、これは良かった。じんわりくる暖かい人間関係。ちょっと前の時代への、ノスタルジックな雰囲気。あっ、考えてみれば30年前が舞台なのね。「ちょっと前の時代」と感じる私自身が歳をとったということなのですね。
さて、ほとんど登場しない村井設計事務所の所長村井氏。彼の人柄が、そこで働く人々を通じて伝わってきます。読んでる私までもが、以前この職場で働いたことを誇りに感じるような気分にさせられました。30年前といえば、もちろん携帯電話もウィンドウズもない時代。考えてみれば、そんな便利な機械に人間が振り回される前の時代。バブル時代のまだ前。そんな時代がとてもよき時代に感じる物語の世界に、心地よく浸ることができました。
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# by umekononikki | 2013-02-20 21:53 |

冬の夜ひとりの旅人が

f0149664_16591060.jpg冬の夜ひとりの旅人が
イタロ・カルヴィーノ著
脇功訳

次々に斬新な方法を創り出すイタリアの作家の、型破りな作品。すぐに中断してしまう、まったく別個の物語の断片の間で右往左往する「男性読者」とそれにまつわる「女性読者」を軸に展開される。読者は、作品を読み進みながら、創作の困難を作者と共に味わっている気持ちになる、不思議な小説。

斬新な展開に、頭を抱えながら読んでしまいました。様々な物語が断片的に挿入され、どれ一つとして取っ掛かり部分だけで終わっていまいジレンマを抱えてしまいます。それでも一応「男性読者」がどうなるのかと、先を読まずにはいられない魅力もあります。(しかし、読み進めるには、努力が必要でしたが・・・。)そんな、「物語を読む」という迷宮に迷い込み、最後はこんなオチでいいのかと益々迷宮深くに迷い込みます。これも作者の仕掛けた罠に、見事にはまってしまったといえるのでしょう。
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# by umekononikki | 2013-02-17 16:59 |

中国 王朝の至宝

f0149664_19424739.jpg中国 王朝の至宝
神戸市立博物館

2013年2月16日、小雪の舞い落ちる中、三宮の神戸市立博物館へ「中国 王朝の至宝」展を観にいって来ました。いや~、寒かった。でも、博物館内は暖か。癒されます。
さて、展覧会。土曜日とあって、お昼時を狙っていたせいか、はたまた、尖閣問題のためか人は少なめに感じました。まだ始まって2週間ですから、これから人出も多くなるのでしょうね。
中国最古の王朝「夏」から「宋」にわたる王朝の国宝級の品々が展示されていました。印象的だったのは、チラシ等でも紹介されている「阿育王塔」に「跪射傭」。宣伝に偽りなしの、国宝級の品々がずらりと並び見応えのあるないようでした。しかし、問題は私自身にありました。中国史に疎い。疎すぎるんです。時代的にも、場所的にも、相当幅のあるな内容だったにもかかわらず、だんだんとどれも同じに見えてくるんです。情けない。それでも丁寧な解説があり楽しめたので、良かったのですが・・・。一つ一つは、独特の意匠で面白かったです。ただ、時代的な幅が感じられなかったのが残念。学生時代に七五調で覚えた「殷周秦漢三国晋・・・」を思い出しつつ、博物館を後にしました。
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# by umekononikki | 2013-02-16 19:44 | 展覧会

久保修 切り絵の世界展

f0149664_22433432.jpg久保修
切り絵の世界展

阪急うめだ本店9階 阪急うめだギャラリー

2013年2月15日の仕事帰りに行ってきました。
なんだか、お店の人も見ている中でギャラリーの入り口を写真に撮ることに気が引けて、自宅に帰ってチケットとチラシを写真に撮ってみました。今回は阪急百貨店とギャラリーで開催されているため、ペルソナカード提示で\700が\500になりました。でもどうなんでしょう?やはり割高感は否めないかも。だって、京都伊勢丹や大丸の美術館はもっと見ごたえがあるように思うのです。
まぁ、何はともあれ、作品は素晴らしかった。昨年、京都伊勢丹で拝見してから、すっかり虜にさせられています。切り絵という既成の概念に縛られまくっていた私には、衝撃的といっても過言ではありませんでした。そんな久保修氏の展覧会、見逃すわけにはいきません。今回は関西の情景を中心に、食べ物に、海外の景色を、多種多様な素材を用い、どうやって表現してるの?と思わず食い入るように観てしまいました。チラシやチケットに使われている「兎の波渡り」は、意外と小さな作品で、照明の作品のある隅っこのほうにひっそりと飾られていました。これも面白いんだけど、やはり食材の作品の方が楽しめたかも。他に、タイトルは忘れましたが、画面いっぱいの瓦屋根に雪が降っている作品が印象的でした。何が印象的って、よぉ~く観ると雪の表現が素敵。一つの画面に春夏秋冬を現した作品は、昔の日本画のよう。(はっはっはっ、「昔」ってあいまい~。素人ですから許してください。)
緻密な作業から生まれる、大胆かつ繊細な世界に魅了されました。楽しめました。
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# by umekononikki | 2013-02-15 22:43 | 展覧会

わたしの渡世日記

f0149664_22281112.jpgわたしの渡世日記
高峰秀子 著

女優・高峰秀子は、いかにして生まれたか―複雑な家庭環境、義母との確執、映画デビュー、養父・東海林太郎との別れ、青年・黒沢明との初恋など、波瀾の半生を常に明るく前向きに生きた著者が、ユーモアあふれる筆で綴った、日本エッセイスト・クラブ賞受賞の傑作自叙エッセイ。映画スチール写真、ブロマイドなども多数掲載。

昨年は失業中でしたが、今月から働き始めました。う~ん、仕事に慣れるまでは読書もスローペースになるでしょう。加えて春から、これまで勉強したいと考えていたことを始めようかと検討中。益々、読書の時間が減ります。
さて今回は女優、高峰秀子。はっはっはっ、まずは笑って誤魔化してみました。だって「高峰秀子」さんを存じ上げない。しかしこの方の人生は面白かった!時代背景もさることながら、家族に戦争、女優としての生き様から著名人との交友関係まで、持って生まれた魅力もあるのでしょうが、普通の人間ならとうに根を上げてしまいそうな苦難を乗り越えてこその魅力が、読者を惹きつけてやまないのでしょう。「こんなこともありました。」と、その苦難をこれほどあっさりと書いてしまう辺り、この人は人生で何を見て何を考えて、どんな境地にいるのだろうと思わずにはいられません。できれば苦労はしたくないのですが、誰しも苦労してこその成長で、人生は決して苦労だけでは終わらず、その裏には幸せな時間もあることを知っています。回りを見れば彼女の様な著名人ではなくとも、尊敬する方々がいます。そんな方々の支えもあり、改めて人生を前を向いて歩んで生きたいと元気をもらえました。面白かったです。映画も併せて観てみようと思います。
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# by umekononikki | 2013-02-10 22:29 |

ジョン・マン 大洋編

f0149664_2254955.jpgジョン・マン 大洋編
山本 一力 著

十四歳になった万次郎は、初めて乗った船で嵐に巻き込まれ遭難するが、伊豆諸島南端の島に流され、五ヵ月後に捕鯨船ジョン・ハウランド号に救助される。船員たちから厄介者扱いされる中、必死に動き、働き、生き抜く。クジラとの格闘を目の当たりにし、日本人として初めてハワイを見、そして一路アメリカ大陸を目指す。

相変わらず進展は僅かなんだけど、面白くはなって来ました。万次郎14歳で、この力強さ!こりゃ大物になるはずだわ。「中浜万次郎」といえば、アメリカから日本に帰ってきて以降の活躍しか知らないので勉強になります。また、アメリカの船乗りたちの言動も、さすがと感じさせられます。この人たちがこれほど万次郎を正当に評価していなければ、ジョン・マンは誕生しなかったでしょうね。続きが楽しみなのですが、このペースで最後まで忘れずに読むことができるかが不安。
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# by umekononikki | 2013-02-06 22:54 |