展覧会と本と韓国ドラマと時々K-POPかな・・・。

by 梅子

人生ノート

f0149664_21435378.jpg人生ノート
美輪明宏著

世の中どこかおかしい。みんな何かに追いつめられている。でもそれも、ひとつずつ処理しなくては…。その特効薬は、多角的にものを見ること。辛口だが、愛にあふれた美輪明宏のエッセイ。「獅子の座布団」の改題改訂。

1998年に出版された本。確定申告作成の順番待ちの間に、図書館で読了。なかなか興味深い内容でした。テレビでの発言とも重複しますが、全ての発言をチェックしているわけではないので面白く読みました。とりわけ共感できたのが「お墓参り」について。統計的に馬鹿にできないのが、「お墓参り」をして抱えていた問題が解決するということ。私の場合、離れた土地に住んでいるので、年に1回お墓参りにいくのですが、記憶にある中では、雨の日でもいざお墓につくと傘が不要なくらいの小雨になるんですよね。ご先祖様が遠いところから来てくれて、喜んでくれているのかしらと思っています。昨年はなかなか足を運べず、11月末に何とかお墓参りに田舎へ帰りました。そのお陰かやっと仕事も見つかりましたしね。今年は仕事になれるだろう春ごろには、お墓参りに行きたいなと思っています。そんな訳でして、新しい仕事に慣れるまではブログの更新が滞るかもしれません。そもそも失業中とでは本を読む時間が減るわけですから・・・。他にも素敵な人生を送るためのヒントがあり、悩みや不安(私の場合は悩みより不安だな・・・。)が、「なんだその程度のことか。」と小さくなった気がします。
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# by umekononikki | 2013-02-05 21:44 |
f0149664_18535619.jpgヤニック・ネゼ=セガン指揮
ロッテルダム・フィルハーモニー管弦楽団

2013年2月2日(土) 16:00開演
兵庫県立芸術文化センター
KOBELCO大ホール


シューマン:歌劇「ゲノフェーファ」序曲 Op.81

プロコフィエフ:ヴァイオリン協奏曲 第2番 ト短調 Op.63
<ヴァイオリン:庄司紗矢香>

~アンコール~
J.S.バッハ:パルティータ 2番より サラバンド
<ヴァイオリン:庄司紗矢香>

  休憩

ブラームス:交響曲 第4番 ホ短調 Op.98

~アンコール~
ブラームス:セレナード 第1番より スケルツォ


先月、ザ・シンフォニーホルの「ラン・ラン」のリサイタルが急病で中止となり、この芸術文化センターもその数日後の公演でしたが同様に中止となりました。ザ・シンフォニーホールのチケットを取り、とても楽しみにしていたのですが残念でなりません。ラン・ランさん、早く良くなって、また素晴らしい演奏を聴かせて下さい。
さて、そんなこともあったせいか、クラシックのコンサートに行きたい気持ちが倍増となり、待ちに待った公演です。ヤニック・ネゼ=セガン氏。う~ん、日本人には覚え辛い名前ですね。1975年生まれのカナダ人。そしてヴァイオリニストの庄司紗矢香さんは、1983年東京生まれ。お二人とも若いっ。
クラシックのコンサートの感想の度に書いていますが、本当に素人のすっとぼけた内容になります。今回も例外ではありません。色々な方のクラシックのブログを拝見していると、非常に詳細な内容で感心させられます。勉強なさった方々なのでしょうが、私などは楽譜すら読むことのできないド素人ですから、開き直って正直に感じたことを書くようにしています。時には見事に的を外した内容になっていることもあるでしょうが、ご容赦願います。
庄司紗矢香さんの演奏は始めて聴くのですが、野球のイチロー選手の様なストイックさと人を魅了する大胆さを感じました。細い身体のどこに、それだけの体力を蓄えているのか不思議なくらいタフな印象。
そして指揮者のヤニック・ネゼ=セガン氏。ブラームスは面白かったです。最近、同じ曲を、コンサートやCDで様々なオーケストラや指揮者の演奏で聴くと、確かに違って聴こえるし好みかそうでないかが感じられるようになった気がします。そんな訳で今回の演奏は好みです。なんだか聴いていて気分の良くなるブラームスでした。
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# by umekononikki | 2013-02-03 18:55 | コンサート

終わりの感覚

f0149664_2340238.jpg終わりの感覚
ジュリアン・バーンズ 著
土屋 政雄 訳

穏やかな引退生活を送る男のもとに、見知らぬ弁護士から手紙が届く。日記と500ポンドをあなたに遺した女性がいると。記憶をたどるうち、その人が学生時代の恋人ベロニカの母親だったことを思い出す。託されたのは、高校時代の親友でケンブリッジ在学中に自殺したエイドリアンの日記。別れたあとベロニカは、彼の恋人となっていた。だがなぜ、その日記が母親のところに?―ウィットあふれる優美な文章。衝撃的エンディング。記憶と時間をめぐるサスペンスフルな中篇小説。2011年度ブッカー賞受賞作。

冒頭の青春時代の回想から衝撃のラストまで、一人の人物の記憶をたどるミステリアスな雰囲気が非常に好みでした。記憶のあいまいさが、物語の中では何かふに落ちないもどかしさとして感じられます。そのもどかしさからか、一気読みしてしまいました。(といっても、それほど長い物語ではないのですが。)そして衝撃のラスト。読後、しばらくは呆然としました。振り返れば冒頭の青春時代の回想が、本当に遠い遠い昔の出来事で、記憶という形のないものとしてしか存在していない悲しさを感じました。確かに記憶にはあるのです。しかしそれは脳という無限の世界の中に存在し、現実に目の前に存在するものではないのです。ああ、至極当然のことですが、それがなんとも言えない気分にさせられるのですから。(まったく「なんともいえない」なんて、なんともいえない表現ですね。すみません。)面白かったです。
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# by umekononikki | 2013-02-01 23:41 |

祖母の手帖

f0149664_16384848.jpg祖母の手帖
ミレーナ・アグス著
中嶋浩郎訳

1950年秋。サルデーニャ島から初めて本土に渡った祖母は、「石の痛み」にみちびかれて「帰還兵」と出会い、恋に落ちる。いっぽう、互いにベッドの反対側で決して触れずに眠りながらも、夫である祖父には売春宿のサービスを執り行う。狂気ともみまごう人生の奇異。孫娘に祖母が語った禁断の愛の物語。遺された手帖と一通の手紙が、語られなかった真実をあきらかにする。ストイックさとエロティックさが入り混じった不可解な愛のゆくえと、ひとにとっての「書く」という行為の気高さをゆったりとした語り口で描きだす奥行きの深い物語。

月並みですが、様々な愛の形があるのだなと。そんな愛に満たされた良質な物語でした。人それぞれに愛し方が違い、人それぞれに愛されたかも違います。だからこそ、ぴったり当てはまったときには激しく燃え、違うからこそ気付かれない愛もあります。そんな愛の両面が、静謐に描かれています。「愛」という言葉も普段なら照れくさくてあまり使いませんが、この物語を読んだ後では照れも吹き飛ぶ豊かさを感じています。長くは無い物語ですが、奥行きのある愛があります。これは、かなり好みかも。
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# by umekononikki | 2013-01-30 16:39 |

青い脂

f0149664_2258589.jpg青い脂
ウラジーミル・ソローキン著
望月哲男、松下隆志訳

2068年、雪に埋もれた東シベリアの遺伝子研究所。トルストイ4号、ドストエフスキー2号、ナボコフ7号など、7体の文学クローンが作品を執筆したのち体内に蓄積される不思議な物質「青脂」。母なるロシアの大地と交合する謎の教団がタイムマシンでこの物質を送りこんだのは、スターリンとヒトラーがヨーロッパを二分する1954年のモスクワだった。スターリン、フルシチョフ、ベリヤ、アフマートワ、マンデリシュターム、ブロツキー、ヒトラー、ヘス、ゲーリング、リーフェンシュタール…。20世紀の巨頭たちが「青脂」をめぐって繰りひろげる大争奪戦。マルチセックス、拷問、ドラッグ、正体不明な造語が詰めこまれた奇想天外な物語は、やがてオーバーザルツベルクのヒトラーの牙城で究極の大団円を迎えることとなる。現代文学の怪物ソローキンの代表作、ついに翻訳刊行。

ああ、ああ、やっとの思いで読了。これに感想を書けって言われても、すぐには言葉が見つかりません。例えば、出鱈目な絵でもいいからと白い紙を渡され、何も見ずに出鱈目な絵を描くほど、頭を抱えることは無いような。そんな出鱈目な荒唐無稽な世界、しかもエログロな演出で、見事に完成された物語に拍手。しかし読み終わっても、この本の魅力を十分には理解でできていません。だってあまりに物語が突飛過ぎて、私のキャパシティーを越える無茶苦茶な世界だったんですもの。で、面白くなかったかって?そりゃ、・・・。面白いとかつまらないを飛び越えて、この世界を味わうことに必死になるほど、既成の評価でな収まらない領域であることには間違いありません。人には進められません。あくまで興味がある方は自己責任で読んでください。
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# by umekononikki | 2013-01-29 22:59 |

サイン

f0149664_1923067.jpgサイン
2011年 全20話
出演:パク・シニャン、キム・アジュン、チョン・グァンリョル、オム・ジョウォン、チェ・イハン 他

人気男性アイドル歌手がコンサート中に殺害。その裏には黒い影が・・・。真犯人は誰なのか?司法解剖医が、事件の真相に迫ります。と、言ったところでしょうか。様々な事件が挿入されつつも、物語の軸をなすアイドル歌手殺害事件も徐々に解明されていきます。
パク・シニャンですね。この人「パリの恋人」で、あんなにも素敵に見えたのが不思議といつも思っちゃうんですよね。今回はまじめな法医学官の役どころ。様々な殺人事件の謎に迫り、緊張感溢れる展開に目が離せません。少々大げさな演技に、妙な説得力を感じさせるチョン・グァンリョル氏も、いい演技を見せてくれます。
まぁ、ぶっちゃけ、力技でねじ伏せ事件解決ってのもあったわけですが、個人的には楽しめたドラマでした。いろいろな方の感想を読んでみると、あの終わり方には賛否両論あるようですが、私は寂しいながらも良い終わり方だったのではないかと思います。だって、パク・シニャンとキム・アジュンより、刑事と検事のチェ・イハンとオム・ジウォンの二人のほうが好きだったんですもの。だから二人が幸せならいいのよ~。ああ、面白かった。
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# by umekononikki | 2013-01-28 19:23 | 韓国ドラマ

新春の雅楽~東京楽所

f0149664_21444289.png新春の雅楽~東京楽所
~悠久の響きと煌びやかな舞~

[演奏]東京楽所

2013年1月26日(土) 14:00 開演 13:00 開場
ザ・シンフォニーホール


プログラム

【第1部】 管弦
 平調音取(ひょうじょうねとり)
 催馬楽(さいばら)~更衣(ころもかえ)
 越天楽(えてんらく)
 陪臚(ばいろ)

~休憩~

【第2部】 舞楽
 春鶯囀一具(しゅんのうでんいちぐ)

雅楽。それは未知の世界でした。日本文化ブームの私にははずせないコンサート(!?と、いう表現は正しいのかしら?)なのですが、西洋の音楽に慣れてしまった多くの現代人にはなじみが薄いもの。ふらっと出かけて理解できるのかしらと心配半分、楽しみ半分で出かけました。入り口で公演プログラムを頂き、解説を読む。頭では理解できても、なんだかしっくりこない感じです。そんな心配も、公演が始まると講演内容のお話があり解消されました。そのお話の中で感心したことは、雅楽は世界最古のオーケストラだったこと。改めて日本人であることに誇りを感じます。楽器についても、元々25種類あったものを8種類にまとめ上げたそうです。その元の25種類の楽器は、奈良の正倉院に納められているとか。毎年行われる「正倉院展」にも展示されているようですね。私も1度行ったことはありますが、「世界一混雑する展覧会」といわれるだけに、その混雑振りは婦人服のバーゲン会場のよう。でもそう言われると、今年の正倉院展には行ってみようかなという気分になりました。他に平等院の「平等」という概念や長谷寺の「序破急」に関するお話など、興味深い内容で勉強になりました。
さて肝心の演奏。やはり多くの場合屋外で演奏されるだけに、ホールでの演奏では音が響きすぎな感は否めません。とりわけザ・シンフォニーホールは残響2秒と、クラシック専用のホールなのですから。やはり雅楽の楽器は屋外での演奏に耐えうるようなものですね。しかし、繊細でありながら大胆な音色に驚かされつつその素晴らしさを感じました。舞楽も1時間弱を休むことなく演奏し舞うんですから、それは見ごたえのあるものでした。バレエのように身体能力で踊るのではなく、天からの操り人形のように天の意思で舞うその様が神秘的でした。
常に留まることを知らない川の流れのような現代社会で、一時、時間を止めて、神様たちのいる世界を垣間見たような雰囲気を堪能。関西でも雅楽を聴く機会は多くあるのですが、これまで行って楽しめるのか分からず足を運ぶことはありませんでした。今回の公演でその素晴らしさに触れ、今後は機会があれば是非行ってみようと思います。
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# by umekononikki | 2013-01-27 21:45 | コンサート

狂気

f0149664_236575.jpg狂気
ハ・ジン著
立石光子訳

山寧大学の楊教授が、脳卒中で倒れた。夫人はチベットに赴任中、娘の梅梅は北京で医学院受験に追われている。愛弟子で梅梅の婚約者でもあるぼくは、学部を取り仕切る彭書記から教授の付き添いを命じられた。病床で教授はうわ言を口走り、高潔で尊敬を集める人とは思えぬその言葉にぼくは驚く。どうやら経費の問題、不倫の疑い、何者かにゆすられている節もあった。意識の混濁する教授に翻弄され、迫る大学院入試の準備もできず、ぼくの苛立ちは募る。どんなに学問を究めても役人より格下でしかないと、学者の人生を悔いる教授の激しい憎悪と惨めな姿を目にするうちに、ぼくは自分の進路に疑問を抱く。そんなぼくを梅梅はなじり、去っていく。折りしも北京では自由を求める学生が続々と天安門広場に集まっていた。すべてを失ったぼくは北京へ向かうが…。全米図書賞受賞作家が天安門事件を題材に、非情な現実に抗う人間の姿を描く渾身の書。

これは面白かった。病床での教授のうわ言に翻弄される主人公は、傍から見れば奇妙な光景。正気では語ってくれなかったであろう教授の言葉は、正気じゃないだけに真に迫るものがあるってところもなんだか奇妙。そんな奇妙な設定ながら、物語は緊迫感があり、何か不穏は動きが感じられます。舞台は天安門事件の頃の中国。当時の中国の実情を垣間見るかのような、大学や病院、農村と北京、学生の進路などが生々しく描かれており興味深く読みました。そもそも失礼ながら、日本に生まれ育った私には中国そのものが狂気の世界に感じます。莫大な人口に広大な国土、一党独裁体制に共産主義、加えて資本主義経済が両立するさまは、理解を超えています。ああ、話がそれましたね。生きることの喜びや苦しみを味わった教授の言葉は、たとえ狂気の中にあっても一人の青年にとっては真実の言葉になったのですね。主人公を取り巻く国や規制概念など全てのしがらみから解き放たれるような、希望を感じるラスト。面白かったです。
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# by umekononikki | 2013-01-26 23:07 |
f0149664_1852057.jpg江戸絵画入門―驚くべき奇才たちの時代
(別冊太陽 日本のこころ 150)
河野元昭 著

江戸時代の絵画を、分かり易い分類で解説されていて理解が深まりました。各章ごとにその専門家が文章をつけているのですが、アカデミックに偏りすぎず、著者のどちらかというと個人的な見解も交えながらの、素人にも楽しめる内容でした。確かに江戸時代は、日本の美術史の上でピークといってもいいほどの作品が誕生する時代でもありますよね。そこに著者の思い入れも混じった解説がついて、楽しみながら読むことができました。学生時代の美術の時間も、作品を制作するだけでなく、こんな楽しめる解説もあればいいのになと感じました。(いや、あったのかもしれませんね。私が寝てただけかも・・・。)何はともあれ、日本の美術は素晴らしい!観ても読んでも楽しめる内容でした。
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# by umekononikki | 2013-01-19 18:52 |

いちばんここに似合う人

f0149664_1833248.jpgいちばんここに似合う人
ミランダ・ジュライ著
岸本佐知子訳

孤独な魂たちが束の間放つ生の火花を、切なく鮮やかに写し取った16の物語。
水が一滴もない土地で、老人たちに洗面器一つで水泳を教えようとする娘(「水泳チーム」)。英国のウィリアム王子をめぐる妄想で頭がはちきれそうな中年女(「マジェスティ」)。会ったこともない友人の妹に、本気で恋焦がれる老人(「妹」)―。孤独な魂たちが束の間放つ生の火花を、切なく鮮やかに写し取る、16の物語。カンヌ映画祭で新人賞を受賞した女性監督による、初めての小説集。フランク・オコナー国際短篇賞受賞作。


孤独とか疎外感に満ち溢れ、人間って結局は孤独な生き物なんだと、寂しさに酔いしれる気分になりました。そもそも自分が自分自身のことを理解しているかといえば、そうでもなかったりするんだから・・・。孤独は、社会からの疎外感だけでなく、自分が自分に抱くものもありますよね。上手くいえませんが、体や心や理性や行動などなど、自身の全てが上手く統制を取れた状態ではなくなったときなどがそうかもしれません。そんな何かに裏切られたような喪失感と、突き刺さるような孤独のファンタジーの世界って感じを受けました。「水泳チーム」「妹」「十の本当のこと」「モン・プレージュ」「あざ」が好み。面白かったです。
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# by umekononikki | 2013-01-18 18:34 |